毎日、朝から晩まで全力疾走。仕事では気を張り、帰宅すれば家事と育児のフルコース。
「もう無理かも…」
そう感じるのはあなただけではありません。
むしろいま、働く女性の2人に1人が“キャリアと家庭の板挟み”に悩んでいるという調査もあるほど。にもかかわらず、パートナーの協力が得られない家庭は依然として多く、負担は増える一方です。
「両立が難しいから、キャリアは妥協するしかない…」
本当にそうでしょうか?
僕は主婦ではありません。しかし妻が専業主婦、子ども2人を抱えながら公務員を退職し、フリーランスとして在宅ワークを5年以上しています。
この記事では、100人以上の育児とキャリアの両立を実現しているママたちから話を伺い、両立が難しい理由と具体的な乗り越え方を5つご紹介していきます。
子育てとキャリアの両立が無理と感じる4つの理由

子育てをしながら正社員で働き続けることは、かなり大変です。両立ができていないと感じるあなたは悪くありません。
しかし、責任感の強い人達ほど「私が何とかしないといけない」と思いこんでしまっています。
そのため、周囲に頼ることができず、自分を追い込んでしまいます。
育児の負担が大きすぎて仕事との両立が難しいと諦めていませんか?
両立が難しい主な理由は4つあります。
- 通勤時間の負担がかかる
- パートナーが家事育児に協力してくれない
- 子どもの病気で会社に気を使う
- 職場の理解が得られない
1つずつ丁寧にご紹介していきます。理由を客観的に見て、追い込みすぎていないか確認してください。
通勤時間の負担がかかる
朝早く起きて、子供を保育園に送り、1時間ほどかけて会社に出勤。
朝の満員電車や車の混雑は、よりストレスがたまります。
遅くとも17時には仕事を終え、1時間かけて子どもを迎えに行って夕飯作り、風呂に入れて、寝かしつけ…。
ただでさえ忙しい1日に1~2時間かかる通勤時間は、子育てをしている主婦にとってかなりの負担。
時短勤務やフレックス制度を利用しても、通勤によって時間と体力が疲弊してしまいます。
毎日の繰り返しだと両立が難しいと感じるのは仕方ないことです。
パートナーが家事育児に協力してくれない
パートナーに家事を手伝うようにお願いしても、スマホをいじってたり、指示待ちで中々動いてくれずストレスをためている主婦が多いのではないでしょうか。
「ふきんはこれ使って!」「ゴミ集めておいて」と何度も説明しているのに理解してくれず、「結局、私がやった方が早い」と感じてしまうこともありますよね。
口では「手伝う」と言っても内心は、「家事と育児は女性がやるもの」と思っている夫が多い。
私たちの親世代は、夫が働いて妻が家事や育児をするのが当たり前の時代でした。
小さい時から女性が育児や家事をする環境にいたので、「女性が家庭を守るもの」と思っているのです。
しかし、現代は共働きの世代が多くなっています。
そのため「女性が育児や家事をする」という考え方はあきらかにおかしいのですが、夫は「男だからやる必要ない」と考えている人が多いです。
女性が働かなくても問題ないほどの年収を旦那さんが稼いでくれればいいのですが、そんなこともないですよね。
考え方のズレから、女性にとって精神的な負担になってしまい、体調を崩したり、キャリアの事を考える余裕がなくなってしまいます。
女性が限界を感じてしまうのは無理もありません。
子供の病気で会社に気をつかう
朝、仕事の準備をしながら子供を保育園に送ろうとしたときに、子どもが体調を崩してしまい、急に会社を休まないといけなくなるケースはありませんか?
そのたびに会社に謝りながら休みの連絡を入れ、翌日、出勤したときに、同僚の目線が冷たく、申し訳なさを感じることがありますよね。
何度も繰り返していると、「私が会社にいて良いのかな」「迷惑なのかな」と思ってしまいがちです。働きたくても居づらい環境から退職してしまう事もあり自己否定に陥ってしまいます。
小さい子どもが体調を崩して休むのは仕方のないことです。
しかし、会社の理解がないと親の責任にされてしまう。
会社と子どものことで考え込んでしまい、キャリアを諦めてしまうのです。
職場の理解が得られない
小さい子供がいると、独身時代のように働くことは厳しいです。仕事が終わっても、家事や育児もあるため、残業もできません。
しかし、家事や育児の大変さを理解してくれない上司や社員はまだまだ多いです。
そうした現状から、休みたくても「休みたい」と言い出しにくかったり、上司が残業してるからと帰りにくい職場になっていませんか?
上司から嫌味を言われたり、同僚から陰口や心ないことを言われ、辛い経験をしている人も多いです。
そうして職場の理解が得られず重要な仕事を任せてもらえなくなり、やりがいがなくなってしまうケースもあります。
居場所がないと感じ、肩身が狭くなってしまうのです。
育児とキャリアを両立する際にぶつかる4つの壁

「育児とキャリアを両立させるのは難しいかもしれないが挑戦したい」と考えた主婦が感じた、4つの壁をご紹介します。
- 思った以上にキャリアは止まりやすい
- 子どもに寂しい思いをさせてしまう
- パートナーへの不満が爆発してしまう
- 育児を理由に職場に迷惑をかけたくない
両立するにあたって、事前にこの4つの壁を理解しておきましょう。
思った以上にキャリアは止まりやすい
育児が落ち着いて復帰しても、一度離れた部署に戻れるわけではありません。
むしろ、時短勤務や責任の少ない業務に回されてしまうことが多いです。
正社員としてキャリアをあげるには、昇格しかありません。
しかし、子育てをしている主婦にとって、スキルアップの時間が制限されてしまうだけでなく、任されるプロジェクトも限定されてしまい、評価されにくいです。
「私にもっと任せてよ」と思う反面、急な子どもの体調不良などで休まなくてはならない状況などにより自信を持って上司に打診できない。
思った以上にキャリアアップは難しいのが現状なのです。
子どもに寂しい思いをさせてしまう
キャリアアップのためには仕事で成果をあげたり、昇格しなくてはなりません。
朝から晩まで、子どもの送り迎え。残業は許されず夜は子どもの寝かしつけ。
そのような状況で仕事の時間を取ろうとすると「仕事はしたいけど、私がいなくなることで子どもに寂しい思いをさせているのではないか」と、罪悪感を感じてしまうのです。
もっと子供との時間を取りたいのに、家事や仕事で精一杯になって、中々向き合えなくなりキャリアアップを諦めます。
パートナーへの不満が爆発してしまう
夫婦で共働きにもかかわらず、女性に育児や家事を求めている家庭は多いです。
我慢しているが、心の中では不満や怒りがたまっている主婦が多く、小さなストレスが積もって、ある日いきなり感情が爆発することも…。
しかし、何度も繰り返すと夫婦仲が悪くなり、円満な家庭が築けないこともわかっています。
だからこそ、「仕事はそこそこに…」と諦めてしまう女性も多いのです。
育児を理由に職場に迷惑をかけたくない
「子供の都合で会社を休んでしまい、同僚に迷惑をかけているのではないか」と思い込んで、自分を責めている女性も多いです。
会社によって理解してくれない所もありますが、育児が迷惑になることはありません。
むしろ大切な事です。
会社に気を使いすぎると、受けられるはずの支援も活用できなくなる可能性も高まります。
上司や社員に打ち明けることができず、後ろめたさと迷惑をかけたくない気持ちからどこか仕事に遠慮してしまい、キャリアアップできないケースがあります。
育児とキャリアの両立を実現した人の特徴3つ

育児と仕事の両立に成功している主婦達には3つの共通点があります。
- 完璧主義にならない
- 適度な息抜きができる
- 優先順位が上手くつけられる
1つずつ丁寧に説明していきます。
完璧主義にならない
「家事や育児を完璧にしないといけない」と思っている主婦の人達が多いのではないでしょうか。
両立できている主婦は「完璧なんて存在しない」と考えます。
「修正されることはないだろう」と思った書類を上司に見せると赤ペンばかりだった、という経験はありませんか。
子育てと家事における100点はどういう状況でしょうか。
家が綺麗に整頓されていて、子どもが東大に合格することでしょうか。
「私が完璧にこなす」と考えてしまうと、肉体的にも精神的にも疲れてしまいます。
両立できる主婦こそ、夫に協力を求めたり周囲のサポートを受けるなどして、負担を減らしています。
家でも職場でも人に頼れる方が両立を実現しています。
適度な息抜きができる
息抜きは「ひとりの時間」や「映画やドラマを観る時間」だと思っていませんか?
仕事と家庭の両立を上手くこなしている人は、仕事こそが息抜き。
自分の能力を最大限に活かした仕事で楽しく働いています。
また、子どもと一緒に趣味に没頭したり、散歩や入浴することをリフレッシュと考える人も多いです。
「息抜きの時間を確保する」のではなく「あなたに合った息抜き」を見つけて実践していきましょう。
優先順位が上手くつけられる
優先順位をつけることも家庭と仕事を両立するうえで大切です。
上手くできると、時間に余裕もできて、精神的な負担が減ります。
複数のタスクを同時進行でやると、仕事と家庭でもミスにつながりやすくなります。
優先順位をつけてシングルタスクで対処していきましょう。
上手くこなせると、仕事や家事、育児を効率化でき、時間に余裕のある生活が送れるようになります。
子育てもキャリアも諦めない!今日からできる5つの乗り越え術

今日からできる子育てもキャリアも諦めない5つの乗り越え方法を紹介します。
- パートナーと話し合って役割を見直す
- 受けられる支援や制度を利用する
- 一人で悩まず周りに相談する
- 両立しやすい職場を探す
- 同じ境遇のママと繋がる
1つずつ説明していきます。諦めずに乗り越えていきましょう。
パートナーと話し合って役割を見直す
パートナーと今後、育児や家事についてどうするのか入念に話し合いましょう。
おすすめは家事の「見える化」です。
例えば「ゴミを出す」という仕事も
①ゴミを集める
②ゴミを集荷場まで運ぶ
③次のゴミ袋を用意する
という3つの工程があります。
このように家事を見える化し、「子どもの送迎はどっちがやるのか」「週末の晩ご飯はどっちが作るか」など、役割分担をしっかり決めて明確にしましょう。
対話するための本や、家事分担アプリ「Yieto(イエト)」もあるので活用してみてください。
受けられる支援や制度を利用する
子育て中に受けられるサポートを探しておくことも大切です。
例えば福岡市では毎月オムツやお尻ふき、アンパンマンミュージアムのチケットなどが無料で届きます。(2歳まで、毎月申請が必要)

他にも家事代行サービス、ファミリーサポートなど、地域によって取り組みは異なるので検索してみてください。
時間と心の余裕を作るためにも大切な事です。日頃からリサーチして情報を集めておきましょう。
一人で悩まず周りに相談する
責任感が強い人ほど、周りに頼れず一人で抱え込んでしまいます。
まずは周囲や家族に相談してみてはいかがでしょうか?
もし相談しにくい場合、僕も元々学校教員でしたのでご相談ください。
赤の他人の方が相談しやすいかもしれませんし、僕の周りの「夜泣き対策のプロ」「小中育児の最先端教育」など様々なスペシャリストママさんと繋げることもできます。
苦手な事やできない事をしっかり伝えてコミュニケーションをとるスキルも、社会人の必要な能力です。
周りに助けてもらう事で、自分の負担が減り、家庭と仕事が両立しやすくなるなら良い判断だと思います。
遠慮なく相談してくださいね。(LINEからお問い合わせください)
両立しやすい職場を探す
会社によって子育てへの理解がなかったり、職場が家から遠いなどの理由から両立が難しいことがあります。
この際、家事・育児と両立のしやすい会社に転職してみてはいかがでしょうか。
転職先を探すときには「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受けた証「くるみんマーク」の資格を取得している会社を選ぶと安心です。
社員はたくさんいても、子どもにとって親は2人しかいません。
”子どもとの今”も大事にしつつ、自分らしい働き方も見つけてみてください。
同じ境遇のママと繋がる
しんどさや悩みを一番理解してくれるのは、やはり同じママ友です。
今はSNSが活発になり、コミュニティを見つけやすくなっています。
コミュニティで同じ悩みを持つママ友を見つけ、悩みを打ち明けて聞いてもらったり、どのように打開しているのかを聞くだけで活路が見出せるかもしれません。
僕のコミュニティでも、苦労話から現在がんばる理由まで、積極的に話題に上がっています。

在宅で”好き”を仕事にする働き方もおすすめ

もし、会社員という働き方に限界を感じているなら「自分の好きなペースで働ける在宅ワーク」もおすすめです。
webライター、動画編集、SNS運用、webデザイナーなど、PC1台で始められる仕事が急増中です。
未経験でも、勉強しながらスキルを身に付けることができ、最初は月に1,000円だったのが月に1万円、5万円と収入が伸びていく人もいます。
さらに、30万円、50万円と稼ぐ人もいるので、夢のある働き方です。
また、在宅ワークの魅力は自由度が高いことにあります。
通勤時間がないため、家事や育児との両立がしやすく、子どもや自分自身が体調を崩したときも、柔軟に休息が取れます。
「自慢できるスキルがない…」
そんな方におすすめなのは文章を書く仕事です。
これまでに自分が経験したことを言葉で伝えることで、読者の背中を押したり、行動するきっかけを作ることができます。
誰かの役に立つことを実感できるだけでなく、自分のペースで成長できる在宅ワークは、子育てしている主婦にとって理想の選択肢でしょう。
家事や育児の両立も、時間の融通が利くことで、精神的にかなり楽になります。
「子どもが昼寝している時間」や「朝の30分」などスキマ時間を活用できる働き方が実現できます。
子育てやキャリアの両立を諦めるのではなく、自分に合った働き方で両立できる時代です。
理想の働き方の実現にむけて、一歩踏み出して人生を変えていきましょう。
【まとめ】両立は無理じゃない。子育てとキャリアを諦めない選択

「子育てとキャリアの両立は無理」と思ってしまう気持ちは分かります。
しかし、叶えている人もたくさんいるのもまた事実です。
家庭や会社、そして自分自身に少しずつ働きかけることで、状況を変えることは可能です。
特別な才能なんて必要ありません。
この機会に在宅ワークという今の時代に合わせた新しい働き方を目指してみるのはいかがでしょうか。
新しいことに挑戦する親の姿を見て育った子どもは、挑戦し続けられる、主体的な大人に成長するのではないでしょうか。